☆ティーバッグのトナカイ(前川淳・作)

 (第3回折紙探偵団コンベンション折り図集より)

 紅茶のティーバッグの入っていた紙を切り開くと、下のような面白い形をしています。この紙を使って作るのがこれ、「ティーバッグのトナカイ」です。4cmほどの、手のひらに乗る大きさに仕上がります。


 この作品は見た目もかわいらしいですが、折ってみて初めてその傑作たるゆえんがわかる作品です。左側の細長い出っぱり、浅い切れ込み、右側の台形の部分などが全くむだなく生かされており(それぞれツノ・口・しっぽになる)、この紙はこの作品のためにデザインされた形なのではないかと思ってしまうほどです。

 優れた彫刻家は大理石の塊の中に、すでに彫られるべき像の姿が見えているといいますが、作者の前川さんにはこの紙の形を見た瞬間にもうこのトナカイの姿が見えていたのかもしれません。ちなみに作風はだいぶ違いますが、以前掲載した「サンタクロースのトナカイ」も同じ前川さんの作品です。達人というものはどんな素材で何を作らせても、優れた作品を生み出してしまうものであるようです。

 

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