医薬品クライシス―78兆円市場の激震 (新潮新書)

新潮社 735円


2010年1月20日発売
2010年2月15日 第5刷発行

科学ジャーナリスト賞2010を受賞しました!(4/21)

 ☆内容紹介(抜粋)

 第一章 薬の効果は奇跡に近い
創薬は人類災難の事業である/ビー玉で地球を操る/胃潰瘍と花粉症が同じ薬で治る?/設計図のない精密機械/防衛ラインを突破せよ

 第二章 創薬というギャンブル
新薬を創れる国は十ヶ国に満たない/動物実験でわからないこと/特許をめぐる熾烈な争い/臨床試験の長い道のり/バイアグラは偶然の産物

 第三章 全ての薬は欠陥品である
薬は病気を治すものではない/怪僧ラスプーチンの死因/医薬の限界/防げる副作用、防げない副作用/リスク過敏症の弊害/なぜ南アでエイズが蔓延したか/タミフル騒動の盲点/イレッサの是非

 第四章 常識の通用しない七十八兆円市場
特許切れという恐怖/ジェネリックと先発品は同じか/高収益で不安定な業界構造/老舗を呑み込んだ大ヒット商品/合併の功罪/新薬の産声が止んだ

 第五章 迫り来る2010年問題
巨艦ファイザーの憂鬱/ゲノム創薬とテーラーメイド医薬/研究者大量失業の時代/創薬力は低下したか/名門メルクの蹉跌/大合併が招いた保守化/発想の芽を摘んだ成果主義/スターは企業に残らない

 第六章 製薬会社の終わらない使命
研究機関に新薬は創れない/有料ベンチャーの争奪戦/抗体医薬の登場/命の値段がつりあがる/夢の医療に向かって


 ☆著者から

 筆者にとって3冊目の単著、そして初の新書です。自身が13年近く身を置いた製薬業界が現在陥っている「2010年問題」をテーマとして書いてみました。90年代から合併を繰り返し、巨大な資本と優秀な頭脳を擁するようになった製薬企業が、ここに来て新薬不足に悩まされるようになったのは一体なぜなのか、研究者の立ち位置から考えてみたものです。

 とはいっても、内容紹介にもあります通り、かなりの部分を「薬とは何か、どのように効くのか、副作用とは何なのか」といった事柄に費やしています。これらをしっかり語らないと2010年問題がわからないと思ったからでもありますが、非常に誤解の多い医薬という商品について、世間に知ってほしいと思ったからでもあります。研究者のドラマ、開発のエピソード、未来の医薬の驚くべき姿など、興味を引く話もしっかり盛り込みました。

 少し詰め込みすぎかな、薬の作用の説明は難しかったかなと心配もしましたが、今のところだいたいにおいて好評で、「2時間で読み終えた」なんて声もいただいております。また各新聞社や雑誌からの取材などもかなり来ており、筆者として手応えを感じております。

 いろいろな面から、自信作といえるものに仕上がったと思います。多くの方に手に取っていただければ幸いです。


 ☆新聞・雑誌書評

 医療タイムス 2月8日号 新刊紹介
 医療タイムス 2月22日号 クローズアップ
 東京新聞 2月14日 「BOOKナビ」 横山広美
 週刊朝日 2月19日号 「ビジネス成毛塾」 成毛眞氏(こちらで読めます)
 東洋経済 2月20日号 「新刊新書サミング・アップ
 日経サイエンス 4月号 BOOK REVIEW 中西真人氏
 MedicalBio 3月号 BOOK SHELF
 週刊現代 3月27日号 「リレー読書日記」池谷裕二
 エコノミスト 4月27日号 BookReview

 ☆ブログ書評

 薬作り職人のブログ 1月17日 創薬研究者が書いた本「医薬品クライシス〜78兆円市場の激震
 極東ブログ 2月23日 [書評]医薬品クライシス 78兆円市場の激震(佐藤健太郎)
 404 Blog Not Found 会社は見た目が9割? - 書評 - 12歳でもわかる!決算書の読み方
 他多数

 ☆テレビ・ラジオなど

 1月26日 関西テレビ「スーパーニュースアンカー」 経済評論家・伊藤洋一氏が紹介
 2月25日 文化放送「寺島尚正のラジオパンチ」に電話出演
 2月26日 サイエンスニュース「ヒットの謎」
 3月13日 「追跡!AtoZ」に出演

 ☆関連して書いた記事など

 「Ohm Bulletin」 2009年夏号 「医薬品の特許制度」
 「新潮45」 2010年2月号 「2010年、薬の進化が止まる日」
 「波」 2010年2月号 「ゼロリスク志向」と「2010年問題」
 毎日新聞 2010年2月13日 「なるほドリ」欄にてコメント
 朝日新聞 2010年4月7日 「私の視点」欄に寄稿
 「エコノミスト」 2010年6月8日号 「製薬業界の2010年問題で日本企業がとるべき戦略」寄稿
 産経新聞 2010年6月14日 「医療最前線 2010年の壁」にてコメント
 現代化学2010年8月号 「抗体医薬に化学は貢献できるか」寄稿

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