国道50号線を行く・その1

 さて各地の国道を巡るこの企画だが、なんだかどんどんマイナーでしょぼい国道ばかりになってきた。てめえは酷道フェチかこの野郎、といった声もあるであろうが、実はその通りである。とはいえあまりしょぼい道ばかりでも何だし、たまには幹線国道を取り上げてみるのも悪くはあるまい。ということで今回は北関東の幹線、国道50号を走ってみることにした。爽快なワインディングも温泉も観光地もありゃしない、まさに機能本位の国道であるが、よく観察しながら走ってみれば、群馬・栃木・茨城3県の性格、文化の差がそこに浮かび上がって見えてくる、かもしれない。まあ深く考えず走り出してみることにしよう。

 国道50号は群馬県前橋市から茨城県水戸市までを結ぶ、全長144.5kmの国道である。単に県庁所在地同士を結んでいるというだけでなく、東京から北へ向かって放射状に伸びる主要道路(関越・東北・常磐道、R4・6・17・122など)を横につなぐ役回りを背負っており、それだけに交通量も多い。まさに北関東の大動脈というにふさわしい国道である。

 さてR50の起点は前橋市本町1丁目という、いかにも街の中心ですという名前の交差点である。ここでR17(東京都中央区〜新潟県新潟市)から分岐し、一路東を目指すことになる。


ここまで起点であることを主張しまくる起点は珍しい。

 人口28万人の前橋市の中心となる道路にふさわしく、R50は広々とした4車線の道としてスタートする。通った時は交差点の改良工事などで渋滞していたが、だいたいにおいてしばらくは気分よく走れる。しかしこれも上武道路との交点まで。上武道路というのは熊谷から延びるR17のバイパスで、ここから流れ込んでくる車はR50を西へ向かってR17本線に合流していく。というわけでここを過ぎるとR50の交通量は若干減り、現金なものでここから片側1車線のイマイチ感漂う道に成り下がる。


ううう、狭苦しくなった。かといって広げるスペースもなさそうだし。

 写真の通りこの辺にはとんかつ屋がなぜか多いが、うどんやそばの店もたくさん見かける。何でもここらは上州3大うどんの産地らしい(後2つは館林と……忘れた)。中でも笠懸町の「上州田舎屋」という店の、「おっきりこみ」(太い煮込みうどん)が素朴な味わいでとてもおいしく、筆者のおすすめである。

 桐生市に入り、道は再び4車線に戻る。ここからのR50は関東でも屈指の爆走区間。みな高速道路なみにぶっ飛ばしており、90kmや100kmは当たり前。ただしそれだけにオービスや取り締まりもあちこちで見かける。1台速い車を前方に泳がせておき、その後ろをついていくスリップストリーム走法が安全である。いずれにせよ、スピードは控えめに。


ほとんどの道を立体交差で乗り越えるため、信号も極めて少ない。幹線道路ってのはこうでなきゃ。

 ここらでR122が北から合流してきて、R50とR122の重複区間が太田市までの間続く。


この交差点、写真にはないが実はちょっとばかりややこしい。

 ここで歴史的なことについて触れておくと、ややこしいことにR50はかつてはR122だったのである。前橋〜水戸間は昭和28年に二級国道122号として国道指定を受けたが、その後重要性が増したため昭和38年に一級国道に昇格し、2ケタの50号というナンバーを名乗ることになった。現在のR122(東京都豊島区〜栃木県日光市)はこの時入れ替わりに国道昇格した道で、両者は本来全くの別物である。ややこしいことをしたもので、今こんなことをしようものなら大混乱は免れまい。そのためか現在では一級・二級の区別はなくなり、国道番号の付け替えは今後は起こらないものと思われる。

 関係ない話をしているうち、あっという間に栃木県に突入。


みんな飛ばしていて止まらないためか、このあたりは商店も少ない。

 足利幕府の出どころとなった足利市を過ぎると今度は佐野市。このあたりはR50佐野バイパスという名前で呼ばれる。バイパスというからには旧道もあるわけで、こちらは現在栃木県道67号となっており、佐野の中心市街地となっている。通過交通を逃がすバイパスと、地元の人たちの生活の場となる旧道が非常にうまく住み分けられている例の一つだろう。江戸時代には「日光例幣使街道」と呼ばれ、日光詣でに行く人々でにぎわった由緒ある道でもある。


「魅力アップ中心市街地」「〜出会いのち晴れ〜あいさつ通り」だそうだ。旧街道にふさわしく、このあたりは古い店構えの店も数多く見られる。

 で、佐野といえばラーメンの街。青竹で打つ薄い麺とあっさりしたしょうゆ味のスープが特徴で、市内には200軒以上の専門店が軒を連ねているそうである。つるつると独特の口当たりで、ハマると病みつきになること請け合いだ。


路地を一歩入れば、そこはもうラーメン屋だらけ。さてどこにしよか。

 小山市に入り、R4、さらに新R4バイパスと交差する。ここまで駆け抜けてきたR50の爆走区間もここで終わりを告げることになる。


小山市街。有名な小山ゆうえんちはこの北、R4沿いにある。

これ以降はその2にて。

 

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