☆タバコの箱・マッチ箱(David Brill・作)

 イギリス折り紙協会(BOS)の会長を務めるデビッド・ブリルさんは、動植物からユニットでの多面体に至るまで幅広く傑作を生み出している大名人のひとりです。無機物を対象とした作品も多く、ひとつひとつがあっと言わせるようなアイディアに満ちています。今回はそんな中から「タバコの箱(Cigarette Packet)」と「マッチ箱(Matchbox)」をご紹介しましょう。


(ラッピングペーパー、20×80cm)

 「タバコの箱」は一見するとどこまでが一枚の紙なのだろうかと思うようなつくりですが、驚くなかれフタから中身に至るまで全て一枚の長方形(1:4)から出来上がっています。折ってみるまで何がどうなっているのか非常に不思議でしたが、実際に作ってみると「うーむ、なるほど」と唸らされます。


(ラッピングペーパー、19cm×57cm)

 「マッチ箱」もまた実に巧妙な作品で、上に示す通り内箱を外箱から引き出すことが出来ます。当然2枚で作ってあるのだろう、と思ったらこれも1枚折り(1:3の長方形)なので驚かされます。いったいどうなっているか、頭の中で考えてみて下さい。これに限らずブリルさんの作品には、折ってみて初めてわかる巧妙なアイディアが溢れています。

 折り紙の喜びには鑑賞者として、折り手として、創作者としてと3種類あるように思います。筆者は残念ながら創作者としての喜びは味わっていませんが、折り手を感動させる作品としてブリルさんの作品はどれも超一級品といえると思います。

 (David Brill作品集「Brilliant Origami」より)

 

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