☆和漢滋養素材・中華十撰スープ(伊藤園)
性懲りもなく世の毒物を暴き立てていくこのコーナー、またもやDDT世田谷方面担当書記・神沢真実氏から情報が入りました。ブツは何かといえばやはり伊藤園。む、やはり21世紀になっても伊藤園パワーは健在か。余談ながら今「いとう」を変換したら「厭う」になりました。あながち外れてもなさそうです。で。
伊藤園と言えば、やはり本業は「お茶」であろう(少なくともそうだったはずである)。だが、その本分を大きく踏み誤ってしまい、様々なドリンクに手を染めてしまったが故に、世に多くの毒物を問うてきたとも言える。今回もまた、その伊藤園大ブレイクの毒物を報告したい。
伊藤園はその自らの罪深さをほとんど認識してなさそうですね。
最近こうも寒い日が続くと、やはり身体のシンから温まるものが欲しくなる。年末、所用で銀座へ行った折、有楽町阪急そばの伊藤園の自販機で「ほくほくじゃがいもポタージュ」なるモノを見かけた。イモ好きでスープ好きな俺は早速購入。コクは少々足りなかったが、思いのほかおいしかった。
しかし、問題はその時隣にラインアップされていたあるスープ。いかにも毒物的妖しげなたたずまいを見せるそれが気にはなったが、その後遭遇の機会はなかなかなかった。ところが先日、会社そばのコンビニでそれを発見。「この機会を逃せば来年はないだろう」と考え(爆)、意を決して買い求めたそのスープは、
『和漢滋養素材・中華十撰スープ』
というシロモノ(190ml缶・120円)。缶にはこれでもかとばかり、
・生姜 ・クコの実 ・金銀花 ・冬虫夏草 ・ニンニク ・オタネニンジン ・陳皮(ミカンの皮) ・ベニバナ ・甘草 ・トウガラシ
と、「十撰」の名にふさわしく使用素材が羅列してあった。
うぉっ。来ましたなこれは。痛烈な当たり、しかも長打コースですね。手当り次第それらしいものをぶち込むという、伊藤園に特有の手法です。ここまでくれば確信犯を通り越して哲学の域に達してますね。金銀花って何だよとか冬虫夏草が120円で飲めるのかとか様々な疑問が湧き上がってきますが、伊藤園相手にこの辺を追及してみても始まらないのでしょう。
スープ類特有の広口プルタブを起こし、いざ試飲。
…まずぅ(涙)。しかも口の中に「ぬるん」と侵入してくる物体アリ。しかも奇妙にゼラチン質(爆)。思わず「ぶっ!!!!」と吐き出してしまった。改めて缶をしげしげと眺めると、原材料欄に
・シイタケ ・タケノコ ・フカ加工品(ゼラチン、フカ軟骨エキス)
の文字。あの「ぬるん」は、バッタモンのフカヒレだったらしい(怒)。結局3口でブチ切れ、缶ごと廃棄した。飲めるかボケ!!
フカヒレが(120円では)無理なのは理解できますが、それでも一応フカヒレに近いものを入れておこうという涙ぐましい努力が感じられます。しかしそんなところで表面だけ取りつくろってどうする伊藤園。
しかし、あの味を的確に表現するのもなかなか難しい(タヒボベビーダほどではないが)。強いて言うなれば、
「ほんのり醤油味の“おもゆ”」
…だろうか。漢方フェチの方になら、オススメしてもいいかもしれない(苦笑)。
判定=★★★★
うーむ。えらいものを引き当てましたね。しかしうまいまずいは置いといて(ほんとは置いてはいかんのだが)、これだけの材料を120円で元が取れるんでしょうかね。素人目に見ても取れそうにないんだけど、そうするとどこに無理が来ているのか。研究開発費がほとんどかかってないとか、フカヒレ以外にもバッタモンが混じっているのか。……深く考えるのはよしましょう。やはり伊藤園はメジャー系随一のポイズンジェネレーターの座を明け渡しそうにないですね。相変わらず21世紀も目が離せません。