☆富良野にんじんオ・レ(富良野農協)

 筆者はこの3月、スキーツアーで生まれて初めて北海道に上陸して参りました。北の大地の厳しい気候が育んだクソまずい毒物がここにもきっとあるはずだ、と探し回ったところ、帰りの旭川空港でいいブツを発見しました。それがこれ、「富良野にんじんオ・レ」です。来ましたね。これが毒物でなくて何だというのでしょう。原料は「生乳、にんじん汁、砂糖、みかん・りんご果汁、香料」だそうです。まあ果汁だ香料だと表面を取り繕ってみたところで、こいつがまずいことは火を見るよりも明らかです。九回裏1-1の同点、ノーアウトランナー一塁で出てきた代打川相が何をするかよりも明らかです。こちらもせいぜい心のバントシフトを敷いて臨むとしましょう。では試飲、ごっくん。

 ……はい、まずいです。三塁手のダッシュをものともせず川相が当然のごとくバントを決めるように、この飲み物もきっちりと仕事をしてくれました。にんじんの青臭さと牛乳の乳臭さ、香料の人工的な香りが見事な不協和音を奏でています。どう間違っても人様から金を取って売りつけるレベルの代物ではありません。血迷って富良野名物ラベンダーなどを混入しなかったのが最後の救いでしょうか。

 筆者の見るところ、これは完全な確信犯です。だいたいまともな食生活を送ってきた人間なら、牛乳にんじんからうまい飲み物ができるかどうか、1000分の1秒考えればわかるはずです。そしてこのまずさを糊塗しようと努力を払った形跡もさして見られません。ウケ狙いのおみやげとして1回こっきり買われるのを狙っただけで、リピーターなど求めてはいないのでしょう。いわば「旅の恥は掻き捨て」の逆バージョンとでもいいましょうか。

ある意味、北海道土産としてこいつはおすすめです。ただし使い道は会社を辞める前にイヤミな上司に送りつける絶縁状代わりのお歳暮、宴会の席で罰ゲームとして一気飲みさせられる奇怪なカクテルの原料、といったところです。間違っても上得意のお客様、大切な恋人などに送ることのないよう。

判定ですが、どうしたってこれは星5つでしょう。富良野にんじん・オ・レ・フォーエバー、君のことは忘れない。

 

 判定:★★★★★

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