☆ヘキサゴン・ハンターが行く

 筆者は国道マニアと名乗っていますが、別に国道以外の道が嫌いなわけではありません。我々は県道だって大いに利用し、心を込めて研究対象としています。
おにぎり型の国道標識に対し、県道の標識は六角形をしています。このためマニア間ではこれを「ヘキサ」と通称しています。ヘキサの基本形は上段に「県道」の文字、中央に大きく県道の番号が入り、下段にその県の名前が入るという形式が一般的です。


これがノーマルタイプ県道標識。

 が、県道は県単位で管理しているのでかなりバリエーションが豊富で、よくよく見ていると県ごとに個性があるのです。

 ・文字ヘキサ(チバラギタイプ)


左:茨城県道263号・土浦港線 右:千葉県道18号成田安食線

 ご覧の通り、中央の数字が入るべきところに路線名が入っているものです。千葉・茨城の東関東に見られるタイプです。ただし茨城のものは下段に県名が入るのに対し、千葉では路線番号が入るという違いがあります。いずれも少しずつ通常タイプに置き換えられつつあるのが現状ですが、今のところまだ結構な数が残っています。旧道にひっそりと残る文字ヘキサハンティングというのも乙なものです。

 ・雪だるま式2段ヘキサ(福島タイプ)


左:福島県道34号・相馬浪江線 右:福島県道339号・大久保野沢停車場線

 これは全く福島県に特有のタイプです。大きさの違うヘキサが2段重ねになっているので、筆者は勝手に福島雪だるまタイプと呼んでおります。まれに下の文字ヘキサだけが設置されている場所があることから、上の数字ヘキサは後から付け足されたのではと筆者は推測しています。普通のヘキサを見慣れた目には、「339」の下の空間が気になって仕方がありません。

 ・ROUTEヘキサ(山梨タイプ)


山梨県道7号甲府昇仙峡線

 筆者の知る限り、全国でも山梨県だけに見られる「ROUTE」入りの県道標識です。県名が上段に入っているのも特徴的です。造りを見るに、かなり古い標識と推測されます。山梨県はヘキサの設置率自体低い県ですので、こうした標識が残存したのでしょう。それでもこの数年急速にノーマルタイプに置換が進み、今やごく一部でのみ細々と生き残る絶滅危惧種です。ワシントン条約で保護すべき物件でしょう。
この他、大阪には「ROUTE Osaka」と記された英語ヘキサが存在します。花博の頃設置されたものだそうで、外国からの観光客を意識したものかもしれません。

 ・「県」入りヘキサ


埼玉県道59号・羽生妻沼線

 通常下段に記されるのは「茨城」「東京」などの文字だけですが、「山口県」など「県」の文字が入ったヘキサも存在します。中国・四国・九州などなぜか西日本に分布するようです。
 写真は埼玉県道59号。どういうわけかこの1枚だけが「埼玉県」表示で、他は全て「埼玉」でした。筆者の知る限り、東日本で「県」入りはこの1枚だけです。なんでたった1枚だけこんなものができたのか、大いなる謎です。

 ちなみに福岡県には「福岡市」の文字の入った一見不可解なヘキサがあります。これは政令指定都市である福岡市が、県とほぼ同格で主要地方道の管理を行っているので、これを明示するためのものであるようです。かといって「横浜市」「大阪市」といったヘキサは存在しないようなのですが。

 ・0入りヘキサ(川上村バリアント)


市外局番みたいだ。

 長野県の山奥・川上村にひっそりとたたずむ「068号」ヘキサ。北海道ではたまにあるそうですが、本州以南で頭に意味もなく「0」がついている県道標識はこのエリアだけです。下のように看板にまで「068」が入っていますので、ここの担当者は深くかたくなにこの路線を068号線と信じ込んでいるようです。

 が、なぜか一枚だけ普通の「68」のヘキサも立っていました。また村内の県道2号も通常の「2」だけの表示で、一貫性のないことおびただしいです。本州唯一の「0」つきバリアントタイプ、謎は深まるばかりです。

 ・絵に描いたヘキサ(静岡駅前バリアント)


まあ路線名は見りゃわかるので省略。

 静岡に、四角いプレート内にヘキサが描き込まれたバリアントタイプがあります。右のように、わざわざ2枚だんごのものまで存在します。そういうわけかこのタイプは静岡駅前だけに設置されており、他に国道362号のおにぎりもあります。
 バックが緑と黄であるのでは、それぞれ主要地方道と一般県道であることを示しています。通常前者には2桁以下の番号が、後者には101番以上の番号が振られ、地図上などではそれぞれ緑と黄色で表示されます。
 なぜ静岡駅前だけにこんなものがあるのかは不明です。政令指定都市昇格で県道を管理できるようになった記念に、いっちょ職権でも濫用してみるかと思ったのでしょうか。


北海道道106号・通称日本海オロロンライン。

 北海道にはこの縦長タイプが広く存在します。写真は道道106号、北海道でも最高の道と評される日本海オロロンラインの一部です。さすがの筆者も標識撮影を忘れそうになるほど美しい風景が連続する素晴らしいコースです。また行ってみたいもんです。

 ・縦長ヘキサ(北海道バリアント)


写真が不鮮明で申し訳ないのですが。

 北海道のしっぽ・野付半島で見つけた変なヘキサ。県道といえば正六角形という既成概念を打ち破った、実にフリーダムなヘキサです。標識内と補助標識に「野付風蓮公園線」の表示がダブっている点、「終点」というそこでいわんでも的な情報を標識内に盛り込んでいる点など、突っ込みどころ満載の素敵なヘキサです。

というわけで、この他素敵なヘキサなど見つけましたら、sato-at-org-chem.orgまでタレコミいただければ幸いです。

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