☆国道477号・必殺百井別れ

 R477は三重県四日市市から大阪府池田市まで、関西地方の外周をなぞるように走っている国道です。しかしこの道はかつての有料道路(鈴鹿スカイライン)や琵琶湖大橋のような立派な区間から、民家の裏道のような狭苦しい道路まで、大した考えもなく寄せ集めたとしか思えない日本屈指の妙な国道として有名です。そしてこの変態国道のクライマックスとして登場するのが大津〜京都間の山越え、百井峠の区間です。

 琵琶湖大橋を過ぎてしばらく走り大津市街を抜けると、やがて風景はのどかな山村のそれに変わります。R367との重複区間に入り、「途中トンネル」という変な名前のトンネルを抜けるとそこは京都市。しかしこれがほんとに政令指定都市か、と思うような山の中です。

 そしてR367と分かれてついにR477の本領発揮の時が来ます。道は徐々に心細くなり、あぜ道のような情けない道に成り下がります。

国道である。ケンカを売ってるとしか思えない。

 さらに行くと、何かいやなことでもあったのかというくらいのとんでもない急坂にさしかかります。暗く鬱蒼とした杉林が続きますが、標識によればここは京都市左京区。携帯もiモードも圏外の政令指定都市っていったい何でしょうか。

夜通ると心底怖いに違いない。物の怪が跳梁してそうである。

 峠が近づくと再び急坂。しかも杉の落ち葉が散ってるわ路面は湿ってるわで非常に滑りやすく、危険な状況が続きます。崖から崩れる小石、荒れ果てた路面、酷道界の真打ちと呼ぶにふさわしい悲惨さ加減です。

勝負を投げているとしか思えない路面の荒れっぷり。

 そしてハイライトとなるのが京都府道38号との三叉路、「百井別れ」です。R477は急坂を上ってヘアピンカーブを曲がるようにして合流するのですが、これがとんでもない急カーブで普通自動車では切り返しなしではまず曲がり切れません。

京都r38方面より撮影。右の杉林から登り、車の止まっている方へほぼ180度ターンする。

 写真の方から見るとほとんどR477は見えず、何もないところから車が腹を見せるようにしてにゅっと出てくるので驚きます。ちなみにこのあたりの地名は京都市左京区鞍馬、確かに天狗でも出てきそうなくらいの凄い山の中です。

R477は整備が進めば、渋滞する京阪神を迂回する路線としてそれなりの使いでがあるかもしれません。しかし国はそんなヤボなことはせず、この無意味かつ奇怪な路線の保存に全力を挙げていただきたいと思います。R477フォーエバー、君のことは忘れない。

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