☆国道の最高速度・最低速度

 全国の国道のうち、制限速度が最も速い区間はどこか――。実はこの質問にはいろいろな答えがありえます。例えば圏央道や東海環状道などは一見高速道路に見えますが、法律上はそれぞれ国道468号、475号という扱いになっています。これらはほとんどの区間が100km/h制限ですから、これが国道最速区間ということになります。

 これらを除いた、いわゆる一般国道の制限速度は最高でも60km/hと決まっていましたが、このほどついに80km/hの区間が登場することになりました。2005年11月から、R119の東北道宇都宮IC〜宇都宮環状道路の区間(約4km)の制限速度が、これまでの60km/hから80km/hに引き上げられることが発表されたのです。一般の無料道路で80km/hは全国初、と発表されていましたが、国道1号浜名バイパスがすでに無料化されていますので、これは公安委員会の調査ミスでしょう。とはいえ60km/hの壁を破ったこの規制緩和は、全国的にも極めて異例であることは間違いありません。

 この道は東北道宇都宮ICからの延長に当たっており、高架で道幅も広いため見た目はほとんど高速道路としか見えません。このためほとんどの車が80km/hを出していましたが、これまで事故はほとんどなかったということで「現状を追認する形で」規制緩和に踏み切ったとのことです。

国道119号、宇都宮北道路。

 しかし「現状を追認」というなら、他にもこうした道はたくさんあり、筆者の近所だけでもR4バイパス、R17上武道路、R50栃木県区間、R294常総BPなど事実上高速道路並みのスピードで流れている道は少なくありません。R25名阪国道などはその最たるもので、制限速度を守って走る方がよほど危険なほどです。

評論家の清水草一氏は「一般道の十分な整備を行った上で制限速度を引き上げれば、新しい高速道路を作らずに済む区間がたくさんある」と自著で述べており、筆者もこの考えに賛成です。立体交差を増やし、歩道と車道を完全に分離するなどの必要はあるでしょうが、高速道路新設に比べれば数分の一の費用で済むことは明らかでしょう。今回の規制緩和が、その一つのテストケースになってゆけばよいと思います。

 ちなみに国道の最低制限速度区間としては、R356の我孫子駅付近に小さなループ状の道があり、ここが20km/h制限になっています。おそらく他にも20km/h制限はあるでしょうが、それ以下はさすがにないと思われます。

 

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