☆アリゾナグリーンティー(2)
登場以来、ごく一部で大きな反響を呼んでいるアリゾナグリーンティー。この超大国が生んだ危険なドリンクに、さらなるニューバージョンが登場しているようです。今回、その最初の発見者であるT2氏が、なんと本拠地アリゾナに乗り込んで報告を下さいました。世間ではコカコーラC2がどうとか騒いでますが、そんなものはメじゃありません。流行の流れなどには軽く背を向けて、さっそくレポートの方行ってみましょう。
以前DDTコーナーに投稿いたしましたT2です。
アリゾナグリーンティーには他にも製品ラインナップが多数ありました。今回は敵の本丸(?)アリゾナ州フェニックスのスーパーで採集したネタです。なお、今回はポイズニングしていないブツがあります。(店内で写真撮影のみ)
おおっ、店内で撮影まで。敵の本丸でのこの大胆な行動、まさにポイズンハンターの鑑といえるでしょう。CIAに狙われない程度に今後とも頑張っていただきたいと思います。
まずは新製品というわけではありませんが、ハーフガロンサイズ。


しかも専用棚つきで店内に陳列されており、よく売れているようです。ちなみに2本で5ドルと大変お得です。
日本だとこうしたボトルに入っているのは柔軟仕上げ剤か何かと相場が決まっていますが、そんなことは意に介さない見事な大陸っぷりです。ハーフガロンということは2リットル弱、初っぱなから力で押してきています。専用棚を埋め尽くす有様は無用な迫力に満ちていますね。こちらのページによればアリゾナ社の容器のデザインなどはなかなかよくできているとのことですが、中身の方もちょっとは考えて欲しいという気もします。
それから新しい味「柑緑茶」です。

やはり「柑」の字だけヘタです。MandarinOrangeとあるので、みかん味のようです。みかん果汁は入っていないようでしたが…下に「GreenTea with Ginseng」とあるので、朝鮮人参もやはり入っています。
「柑緑茶」。何語だよ。しかしみかん味を謳っておいて朝鮮人参というのは、もはややりたい放題というかメチャクチャというか、これぞ国際ジャイアンの手法という他ありません。JAROかどこか、しかるべき所に訴え出るべきなのではないでしょうか。みかん味の緑茶ってのもどうかという問題はあるんですが、そんなレベルの疑問など忘れさせてしまうほどの天をも恐れぬ所業です。
さらに怪しい雰囲気をかもし出しているのは「Herbalシリーズ」です。RXPower,RXStress,RXHealth,RXMemoryと4種類あります。


Herbalの名の通り、これも朝鮮人参配合です。ストレスや滋養強壮、健康はともかく記憶に効くのでしょうか…ええ、記憶に残る甘さであることは間違いありませんが。「柑緑茶」、「Herbalシリーズ」とも3本で3ドルとやはり大変お得です。
どうしても朝鮮人参を入れないと気が済まないようです。つーか緑茶じゃなくて単なる人参の汁じゃねえのかよお前らという気もしてきました。茶の湯の心、わびさびの精神などはきっちりと踏みにじられています。
ということでアリゾナビバレッジ社のHPにアクセスしてみたところ、ブルーベリーやホワイトアップルといったさらなる奇怪な汁の存在が確認できました。じっくりHPを見てみるとこれらグリーンティーはアリゾナ社の主力製品で、年間2千万ケースを売り上げたとか、フォーチュン誌その他から数々の賞を受けているなどといった衝撃の事実が記載されています。
ということで日本人にとっては色物でしかないこれらの汁は、どうやらアメリカ人にとって「緑茶とはこういうものである」というスタンダード的存在になっている可能性があります。彼らが日本に来て「おーいお茶」でも飲んだ日には「なんだこの苦いだけの茶色い水は!」と怒り出すのかもしれません。まあどっちが正しいとかいう問題でもないっちゃあないんですが。
<おまけ>
缶、ビン入りのジュースではありませんが、緑茶ティーバッグです(Arizona社とは別)。パッケージに描かれたフジヤマと鳥居、そして昇る朝日…まだまだ日本のイメージはこんなもののようです。


しかし緑茶にレモンはともかく、マンゴーのフレーバーをつけてしまうあたり,侮れません。
表面にのみジャパニーズなライジングサンをあしらっておきながら中身は力一杯別物というあたり、やはり文明の壁というものはあなどれないもののようです。日本人は外国のものを換骨奪胎して日本風に作り替えてしまう名人だと言われますが、これを見る限りやはりかの国でもそうした作用は強く働いているようです。「地球の裏側に違うベースボールがあった」と叫んだボブ・ホーナー選手も、あるいはこんな心境であったのでしょうか。
あと、先日
「ルートビアアイス」
なる破壊的かつ衝撃的なブツを目撃してしまったのですが、どこのスーパーだったか記憶が定かでないので現在捜索中です。これが超大国の暴走を思わせるブツでなくてなんだというのでしょうか。
続く…(のか?)
まだまだアメリカには衝撃的な物件が多数潜んでいそうな感じがします。恐ろしい限りです。今後の在米毒物ハンターたちの活躍に期待したいところです。